沖永良部島には大山と越山という2つの山があり、標高約240メートルの大山が島の最高峰です。その山頂から60メートルほど下までが約40万年前に隆起、ハチマキ線と呼ばれる大山の麓を一周する道路のラインが約17万年前、県道のラインが約4万年前、そして現在の海岸線が約3万年前に隆起したと言われています。大山山頂から60メートル下のラインまでは長い歴史の中で一度も海面下に水没していないため、それより低い土地とは地質や植生も異なります。山頂付近には奄美大島と似た植生が形成されています。

もう一つ、大山について知っておきたいことは、明治初期と第二次世界大戦後の二度、裸山になったという歴史です。一度目は盗伐や乱伐によって、二度目は戦後復興用の資材として森林が伐採されてしまいました。外来のマツなどを植林して森林の再生が図られましたが、現在は在来の照葉樹林帯が息を吹き返し、森は原始の姿に戻ろうとしています。

一帯が“大山ふれあいの森”として整備され、散策路を歩いて自然観察や森林浴を楽しめるほか、芝生の広場でアウトドアやキャンプを楽しむことができる憩いの場になっています。

生い茂る濃い緑の森に囲まれた一本の舗装道路の両脇に、背の高いヤシの木が等間隔に並んでいる美しい自然豊かな並木道を写した写真

タブノキなどで構成される森を歩いてみよう。夏にはシダ類が茂り、沖永良部島では希少なヘゴを見つけることもでます。

深い緑の木々に囲まれた森林の中に、落ち葉が敷き詰められた道が続き、その先に上りの階段が見える写真
深い緑が茂る森を背景に、細い幹から大きな羽状の葉を傘のように四方へ広げたヘゴの木が一本立っている写真
様々な種類の植物が密生し、落ち葉や枯れた枝が散乱する森林の中で、大きく広がる緑のシダの写真

森の中央を走るヤシの並木道沿いや総合グラウンド脇に小さな案内板が立っていて、これが遊歩道入り口の目印です。

林道の脇にある木製の杭に固定された看板には「野営場前から展望台 287メートル」と「遊歩道」という文字が書かれており、右奥には遊歩道が続いている写真
深い緑の木々に囲まれた森林の中の遊歩道の入り口付近に立つ木製の看板で、「遊歩道」と「グラウンド前から電波塔前 1,024メートル」という案内が記されている写真
赤土がむき出しになった斜面の草地を進むと階段と金網のフェンスが見え、「遊歩道」の方向を示す木製の道標が立っている写真

大山で植物や虫、鳥たちを探そう!

季節の花や実

1月、寒緋桜が満開になります。濃いピンク色の花を下向きに付ける早咲きの桜です。

木の枝が縦横に複雑に絡み合う中で、鮮やかな濃いピンク色の小さな花が密集して咲き誇る様子をクローズアップした寒緋桜の写真

寒緋桜

細い小枝から、下向きにベルのような形をした白色の小さな花が多数ぶら下がったツルグミの写真

ツルグミ

光が差し込む深い森林の木立の下、青々とした葉と白い花びらを持つ小さな花を多数つけたヒメサザンカの写真

ヒメサザンカ

3月から5月は春爛漫。若葉が芽吹き始め、多くの植物が美しい花を咲かせます。

小さな蕾が多数つき、開いた花は中心から白い雄しべが放射状に伸びており、鮮やかに咲き誇るアオバナハイノキの写真

アオバナハイノキ

緑色の葉と、垂れ下がるように咲いた紫と黄緑色の肉厚な房状のつぼみが、周囲の木々の枝からぶら下がっている イルカンダの写真

イルカンダ

青々とした葉の間に、白くて小さな五枚の花びらを持つ複数のエゴノキの清楚な花が咲いている写真

エゴノキ

濃い緑の葉に囲まれた細い枝から、釣鐘状の白い小さな花が多数垂れ下がったギーマの写真

ギーマ

鮮やかな赤色の花びらを持つケラマツツジの花が密集して咲いているのをクローズアップで写した写真

ケラマツツジ

白色の小さな花びらに紫色の線が走るスミレの花が一輪咲いているタチツボスミレの写真

タチツボスミレ

地面に鮮やかな紫色をした五枚の花びらを持つスミレが一輪咲いているリュウキュウコスミレの写真

リュウキュウコスミレ

鮮やかな青紫色から中心にかけて白くなる漏斗状のアサガオの花をクローズアップで映し出したリュウキュウノアサガオの写真

リュウキュウノアサガオ

濃い緑の大きな葉に覆われた枝の真ん中に、細長く白い六枚の花びらが開き、中央から淡黄色の雄しべが伸びているクチナシの花の写真

クチナシ

青々とした葉と鮮やかなオレンジ色の集合果が3つぶら下がっており、それぞれの実の上部から白い毛状の萼が放射状に突き出ているリュウキュウイチゴ の実の写真

リュウキュウイチゴ

濃い緑の大きな葉に囲まれた細い枝の先に、花びらが開いた純白のリュウキュウバライチゴの花が咲き、赤い実が1粒実っている写真

リュウキュウバライチゴ

緑の葉の間に、小さくて星形の白い花が房状に咲いているオキナワテイカカズラの写真

オキナワテイカカズラ

ギザギザの縁を持つ緑色の葉の隙間から、いくつかまとまって赤い実が付いているナワシロイチゴの写真

ナワシロイチゴ

長く白い花弁が優雅に広がり、つぼみを伴って咲いているムベの写真

ムベ

6月下旬に梅雨が明けると夏本番。青々と葉が茂る夏の遊歩道は、暑さを凌ぐのにも最適です。

青々とした濃い緑の葉に囲まれ、クリーム色がかった白い花弁と鮮やかな黄色の雄しべを持つ小さな花が多数咲き、小さな丸いつぼみが点在するイジュの写真

イジュ

茎に沿って螺旋状に咲く白と薄ピンクの唇弁状の花と、明るい緑色の丸い果実をつけたアオノクマタケランの写真

アオノクマタケラン

上向きに反り返った細長い白い花弁を持ち、中央が赤く染まった唇弁が特徴的な複数の花が咲いているクマタケランの写真

クマタケラン

濃い緑の大きな葉を背景に、白色の五枚の花びらを持つグァバの花が咲き、中心から無数の淡黄色の雄しべが放射状に伸びている写真

グァバ

白い花が球状に密生し、それぞれの中心が濃いピンク色に染まって咲いているサクラランの写真

サクララン

鮮やかな緑色の茎から吊り下がる、濃い焦げ茶色で黄色い脈があり中心に小さな穴がある奇妙な袋状の花が咲いているリュウキュウウマノスズクサの写真

リュウキュウウマノスズクサ

チョウ・昆虫

チョウは島全体で74種類が確認されていて、大山にも多くの種類が生息しています。

黒と白の羽根を持つ大きな蝶が、鮮やかなピンク色のハイビスカスの花にとまっているナガサキアゲハの写真

ナガサキアゲハ

濃い緑の葉が生い茂る中で、尾状突起を持つ黒い蝶が羽根を広げてとまり、後翅には白い斑点とオレンジ色の円形の模様が確認できるモンキアゲハの写真

モンキアゲハ

尾状突起を持つ黒い蝶が細い茎の先に咲く小さな白い花にとまり、後翅のオレンジ色の斑点が確認できるベニモンアゲハの写真

ベニモンアゲハ

白と水色のまだら模様の前翅と赤茶色の後翅を持ち、外縁に沿って白い斑点が並ぶ蝶アサギマダラの写真

アサギマダラ

黒い羽根に水色の斑点模様を持つ蝶リュウキュウアサギマダラが、鮮やかな黄色い花にとまっている写真

リュウキュウアサギマダラ

黒っぽい羽根の下部に鮮やかな青い斑点が規則的に並んだ蝶ツマムラサキマダラが、白い花びらとまっている写真

ツマムラサキマダラ

葉の形を模したような茶褐色の羽根を持つコノハチョウが、羽根を閉じて緑の葉の上にとまっており、上側の羽根の裏に鮮やかな黒とオレンジ、青の模様がわずかに見える写真

コノハチョウ

茶色と白色の細い筋のような模様が全体に入ったイシガケチョウが、羽根を広げた状態で鮮やかな緑色の大きな葉の上にとまっている写真

イシガケチョウ

濃い紺色から黒の羽根の下部に、鮮やかな青色の斑点が複数並んでいる蝶ルリタテハの写真

ルリタテハ

淡い灰褐色の翅の裏面に、複数の白い斑点と尾部近くにオレンジ色の斑紋を持つクロマダラソテツシジミの蝶が、翅を閉じて三匹が地面の小石の上に集まっている様子の写真

クロマダラソテツシジミ

鮮やかな深紅色の胴体と尾部を持ち、羽根が透明感のある赤色に染まっているベニトンボの写真

ベニトンボ

緑色と水色の鮮やかな胸部を持つトンボで腹部は細い黒と白の横縞模様になっているギンヤンマの写真

ギンヤンマ

濃い茶色または黒の体色を持ち透明の羽を持つ大型のクマゼミが枝にとまっている写真

クマゼミ

野鳥

沖永良部島は南に下る渡り鳥のルートにあり、約170種の野鳥が確認されています。 

青い空を背景に、橙色の腹と濃い灰色の頭を持つ鳥が、ごつごつした風食を受けた石灰岩のような岩の頂上にとまっている写真

イソヒヨドリ

明るい青空の下、濃いピンク色の花を咲かせた桜の枝に、黄緑色の小さな鳥が停まっているメジロの写真

メジロ

赤茶色の体に、非常に目立つ鮮やかな赤いくちばしを持つ鳥、アカショウビンとまっている写真

アカショウビン

青い空を背景に、マツのような針葉樹の枝葉の中に、鮮やかな黄緑色をした鳥リュウキュウズアカアオバトとまっている写真

リュウキュウズアカアオバト

枯れ草や岩が露出した地面に、光沢のある紫や緑を帯びた黒い羽毛を持つ鳥、カラスバトが二羽立っている写真

カラスバト

草や低木が生い茂る中で、暗い青みがかった体に、目元が鮮やかな赤色の鳥、キジの写真

キジ

淡い青空を背景に、灰色の石柱の頂上に止まっている、茶色と白の斑点模様の羽毛と鋭い鉤爪を持つタカ科の鳥サシバの写真

サシバ

青空を背景に、電線のようなケーブルの上に止まっている、背中が茶色と黒の鱗状の模様の鳥チョウゲンボウの写真

チョウゲンボウ

曇りがかった青空を背景に、木の枝の先端に、茶色と白のコントラストがはっきりした羽毛を持つ鳥ミサゴの写真

ミサゴ

青空を背景に、細い電線のようなケーブルの上に止まっている、背中が茶色と黒の鱗状の模様で腹部に縦縞がある鳥ツミの写真

ツミ

濃い緑色の植物を背景に、丸い体つきで薄茶色の腹部と頭部に黒い縦縞模様がある、小さな野鳥が枯れた草の茎に止まっているセッカの写真

セッカ

ガイドさんに案内してもらいながら大山を散策するのもおすすめです。大山の動植物や地質、歴史について楽しく教えてくれますよ。

詳しくは下記リンク先の見出し「エコツアーガイド」の箇所をご覧ください

まだある大山の見どころ

大山展望台

眼下には植物園と森林が広がり、天気の良い日には海の向こうに徳之島、与論島、沖縄本島を望むことができます。

円筒状の展望台の外壁に沿って、青灰色のらせん階段が上部へ巻き付いており、下部はヤシの木を含む豊かな熱帯植物に囲まれている大山展望台の写真
広大な緑の森と芝生が広がる風景を上空から捉えた写真で、中央には木々に囲まれた小道が緩やかにカーブしており、遠くの地平線には丘陵地帯がかすんで見え、手前には大きな木々や低木、赤やピンクの花が点在する写真

知名町平和之塔

恒久平和を願うシンボルとして平成4年に建立されました。戦争で犠牲となった504人の町民の氏名が刻まれています。

芝生の広場の中央にそびえ立つ、上部に茶色の球体が挟まれたコンクリート製のモニュメントと、その周りを囲むように直立した石柱が配置され、奥には豊かな緑の樹木が茂り、モニュメントへと続く石畳の歩道が手前から奥へ伸びる知名町平和之塔の写真

大山野営場

野外ステージ、炊事場、ロッジを備えた自然豊かなキャンプ場。

晴れた青空の下、広大な芝生が広がる公園で、左手前には大きく枝を張る木が立ち、芝生の上には木製のベンチが二つ置かれている大山野営場の写真

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