台風に対する農作物等の事前・事後対策 (PDFファイル: 121.8KB)
1.畑作共通
- 事前対策
ア.排水溝を整備し、滞水防止に努める。 - 事後対策
- ア.滞水したほ場は、速やかに排水する。
- イ.潮風害が懸念される場合、散水施設のあるほ場では、台風通過後、できるだけ速やかに散水する。
2.さとうきび
事後対策
ア.株元が露出したり倒伏した株は、可能であれば引き起こし、必要に応じて追肥や土寄せを行う。
3.野菜
- 事前対策
- ア.強風による被害を最小限となるよう、防風垣、防風ネット等を補強する。
また、かぼちゃについても、防風ネット等で被覆し、しっかり固定する。 - イ.収穫期に近い野菜は収穫する。
- ウ.育苗中の苗は、安全な場所に持ち込むか、べた掛け資材等でトンネル被覆する。
なお、べた掛け資材等は、できるだけ低く設置し、強風で苗を傷つけないように留意する。 - エ.つる性のきゅうり、にがうり等は、「つる下げ」を行い、べた掛け資材等で被覆し、しっかり固定する。
「つる下げ」ができない場合は、支柱やネットが倒れないように、しっかりと固定する。 - オ.根深ねぎは、土寄せやテープ等を張り、茎葉の折損、倒伏を防ぐ。
- ア.強風による被害を最小限となるよう、防風垣、防風ネット等を補強する。
- 事後対策
- ア.被覆資材等は、直ちに除去する。
- イ.茎葉の折損部からの病原菌侵入を防ぐため、直ちに殺菌剤の散布を行う。
- ウ.草勢の回復を図るため、葉面散布または化成肥料による追肥を行う。
- エ.室内に持ち込んだ苗は、速やかに外へ持ち出して広げる。
- オ.にがうり、きゅうり等で「つる下げ」を行ったものは、台風通過後、速やかに「つる上げ」を行う。
4.花き
- 事前対策
- ア.作業は、母株→苗→本ぽの優先順位で事前対策を行う。
- イ.定植直後の草丈の低いものは、べたがけ資材で被覆固定する。
- ウ.仕立て直しが可能な花き類は、フラワーネットや支柱を外し、剪定するか倒伏させて、べた掛け資材で被覆固定する。
- エ.収穫直前の切り花は、台風接近の様子を見て、やや硬めでも収穫する。
- オ.鉢物類は鉢を寄せ、べた掛け資材で被覆固定する。大鉢は同一方向に倒す。
- カ.露地電照栽培やビニル除去後の施設栽培では、電照用の電球を外す。
- キ.キク母株は、可能な限り採穂・冷蔵し、残った株を防風ネットやべた掛け資材で被覆し、しっかり固定する。
- ク.露地のキク等は、支柱を補強(打ち込み直し、本数増加)し、フラワーネットがずれ落ちないように支柱に固定する。
- 事後対策
- ア.作業は、本ぽ→苗→母株の優先順位で事後対策を行う。
- イ.生育中の花き類で倒伏したものは、風が弱まり次第、直ちに株の立て直しを行う。
- ウ.仕立て直しが可能な花き類は、整枝や株の切り戻しを行い、草勢の回復を待つ。
- エ.株に泥が付着している場合は、速やかに水で泥を洗い流す。
- オ.茎葉の折損部からの病原菌侵入を防ぐため、直ちに殺菌剤の散布を行う。
- カ.強い光や降雨から植物を守るため、ビニルや遮光資材を被覆する。
- キ.外した電球を速やかに取り付け、電照やタイマー、冷蔵庫など電気設備の再点検を行う。
- ク.マルチ栽培で滞水したほ場ではマルチのサイドをめくり上げ、土壌の乾燥を促す。
- ケ.鉢物類は被覆固定したべた掛け資材を外し、もとの位置に戻すとともに、倒した鉢は速やかに起こす。
5.果樹
- 事前対策
- ア.防風樹や防風施設の点検・整備を行う。
- イ.幼木や若木は倒伏しやすいので、支柱を立てて補強する。
- ウ.高接ぎ樹等は接ぎ木部から裂けやすいので、支柱に誘引する。
- エ.病害発生の懸念がある場合は、予防散布を行う。
- オ.マンゴーやパッションフルーツ、ハウスみかんでは、収穫中または収穫を控えていることから、ハウスバンド等の締め直しや
- ビニルの補修を行い、ハウス全体をしっかり固定して、ハウス内に雨水が流入しないように対策を行う。
- また、事前に天井ビニルを外す場合、施設は防風ネット等で被い、保護に努めるとともに、大量の水がほ場内に滞水しないように
- 徹底した排水対策を行う。
- 事後対策
- ア.倒伏樹は速やかに起こし、株元に土入れして再倒伏を防ぐ。
- イ.枝裂けや枝折れした場合は、切除して癒合剤を塗布する。
- ウ.被害発生の懸念がある場合は、台風通過後、速やかに殺菌剤散布を行う。
- エ.樹勢の低下が懸念される場合は、樹勢回復を図るために葉面散布を行う。
6.葉たばこ
- 事前対策
- ア.収穫可能な葉たばこは、早急に収穫する。
- イ.乾葉の保管場所の点検を行うとともに、乾葉にシート等を被覆する。
- ウ.収穫葉を乾燥作業中の施設では、停電による品質低下や腐敗が懸念されるので発電機を準備する。
また、乾燥機の燃料を十分に確保する。
- 事後対策
- ア.乾葉の保管場所の点検を行うとともに、濡れた乾葉がある場合は、仕分けして再乾燥する。
- イ.落葉があった場合は、労働力、乾燥施設の稼働状況を考え、価値のある葉は早めに拾って洗浄し乾燥する。
7.畜産
- 事前対策
- ア.畜舎の補強や、物が飛散しないよう格納、固定する。
- イ.畜舎周辺の排水溝の清掃、点検を早めに行う。
- ウ.給餌、通風、換気等電力施設・機械を利用しているところは、停電が懸念されるので発電機を準備する。
- 事後対策
- ア.台風通過後は、直ちに畜舎内外の排水を行って消毒する。
- イ.今後も生育が見込まれるトウモロコシ・ソルガム等は、ほ場の排水を行い追肥を行う。
8.園芸作物のハウス等農業施設の保護
- 防風垣や防風ネットの設置と補強を行う。
- ハウスは、杭の補強とハウスバンドの締め直しを行い、ビニルの破れた箇所は補修し、ハウス全体をしっかり固定する。
また、強風が懸念される場合は、ビニルを剥ぎ取り、作物は防風ネット等でべたがけして保護する。
9.農業機械の保護
- 大雨により浸水などの被害が見込まれる場所から、農業機械を退避させる。
- 泥水に浸かった農業機械は絶対にスイッチを入れないこと。農機販売業者等に点検を依頼する。