知名町デジタル地域通貨に関する事業者・町民アンケート統合分析結果

事業者アンケート分析結果

「条件次第で検討したい」が最も多く、約8割の事業者が導入に前向きな姿勢(条件付き含む)であることが分かりました。手数料やサポート体制などの条件が、導入判断の重要な分岐点となることが示唆されます。

加盟にあたっての懸念は、コスト(決済手数料・初期費用)と運用の手間に集中しています。「システム障害時の対応」や「スタッフの操作習熟」といった運用面の不安も多く挙げられました。

事業者が前向きに検討できる決済手数料は、約65%が「1.0%未満」(0%含む)を希望しており、コストに対する意識が非常に高いことが明らかになりました。

単なる決済手段としてだけでなく、集客や地域貢献のツールとしての期待が寄せられています。

コストに関する懸念と直結する内容が上位を占めました。

「ぜひ利用したい」「まあ利用したい」を合わせた「利用意向あり」と回答された方は42.2%でした。一方で「どちらともいえない」「利用意向なし」が約6割を占め、導入メリットの広報や不安解消の必要性が示されました。

利用意向は40代以下で最も高い一方、70代以上の方でも約4割が「利用意向あり」と回答しており、適切なサポートがあれば幅広い世代に利用される可能性を示しています。

利用したいと回答された方の主な理由

「お得さ」と「地域貢献」の両面への期待が高いことがわかります。

利用したくないと回答された方の主な理由

現状への満足や、操作への不安が導入の障壁となっています。

スマートフォン操作に不安がある方にもご利用いただくためカード形式の通貨についてお伺いしたところ、約3割の方が「あったほうが良い・ぜひ発行してほしい」と回答され、一定のニーズがあることが確認できました。

両アンケート結果を踏まえ、デジタル地域通貨の導入目的(地域内経済循環・キャッシュレス促進)を達成するため、以下の対応策を軸に検討を進めてまいります。

コスト負担の最小化と導入支援
事業者の最大の懸念であるコストに対し、導入初期の「決済手数料の低減(またはゼロ)期間の設定」や「端末導入費用の補助」を最優先で検討します。
誰一人取り残さない手厚いサポート体制
町民の操作不安を解消し、事業者が安心して運用できるよう、商工会等と連携した「操作相談窓口」の設置や「訪問サポート」など、人的・技術的支援体制を整備します。また、ニーズのあった「カード形式」の導入も検討します。
「お得」で「応援」を実感できる仕組みづくり
町民の期待に応えるポイント還元等と、事業者の期待する新規顧客獲得に繋がる利用促進策を検討します。
利便性向上と独自性の追求
自由意見にあった隣接自治体との広域連携の可能性を探るとともに、「PayPayで十分」という意見に対し、行政サービスとの連携など本町ならではのメリットを明確にし、情報発信に努めます。